お姫様は妄想族。

…。まさかの理科室！
扉の前にいてもタバコの匂いがするくらいだ！
「絶対ココだ！」
綾瀬行きまーす、
ミッション3！
謝って説教。
go!!!!!!!!!!
ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞーーー！
視線が…。
ﾜｵ！不良様方がいっぱいいらっしゃる！
「…美菜?え、美菜、じゃん。」
いたーーー。
「夏目くん。」
「え、美菜ちゃん？どうした?」
謝らなければならない。
今回はｱﾀｼが完全に悪い。
妄想している場合じゃないんだ。
すーーーーｯ。

美菜はやっさんの前に立った。
「ごめんなさい。勘違いしてごめんなさい。昨日逃げ帰ってごめんなさい。」
「いいから。美菜ちゃん？顔あげよ?な…。」
やっさん、あなたはいい人てすね、
次は夏目くん！
「夏目くん、ごめんね？やっさんの事勘違いしてたよ。ごめんなさい。」
「あぁ。美菜、もういいから。」
美菜って呼ばれるのはいやなんだけどね。
「夏目くん！どうして学校こないの！タバコは吸わないで、体に悪い。やっさんも！」
緊張と視線とが混ざりあって涙が出てきた。
「美菜?どうした?」
「美菜ちゃん？」
「な、んで、もない」
バレだろか?
泣きたくなかったのにね？
「美菜?おいで。」
行けない。帰らなければ！
「ば、ばいばい！」
あ、一言言っておかないと、
「タバコはやめなよ、絶対体に悪い。」
それから走って走ってひたすら走って帰って来た。