サル×キリン
「…?二人とも何してるんだろ?」
ドアの向こうで、二人が何かを叫び、ものすごい勢いで手をブンブン振っている。
(……?…あぁ!)
すると咲は、他に乗客がいないのをいいことに、手を振り、叫んだ。
「おじいちゃん!おばあちゃん!いってきまーすっっ!!」
だんだん小さくなる二人が肩を落としたのは言うまでもない。
「…咲、お前の行く学校は男子校だったんだ。」
そして、おじいさんが呟いた言葉を咲が聞くはずもなかった…。