君に恋した



「中村先生と春瀬さんは……?」







「俺と春瀬は……………









血の繋がった兄妹です。」








『……!!!!!』








「それは本当ですか!?苦し紛れの嘘ではないんですか!!」








「ただの兄妹のスキンシップですよ。信じられないなら、調べてもらって結構です。ちゃんと証明されると思いますけど。」







「春瀬さん。それは本当ですか?」







『わ、私には兄なんていません!!』








「春瀬に記憶がないのも無理ありません。俺と春瀬は、10年以上も前に1度会ったっきりですから…。」









『………。』







嘘。






嘘だ。








中村がお兄ちゃん?そんなはずない。








パニックを起こした私は会議室を飛び出した。









「まだ、言うつもりはなかったんだけどな…。」








中村が小さく呟いた―――――







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