君に恋した
兄妹
ガラ―――
突然飛び出してきた私に、野次馬たちはビックリしていた。
「香凛!!」
「香凛!!」
「香凛ちゃん!!」
美桜たちの姿があったが、今の私はそれどころじゃなかった。
教室に戻り、鞄を取って学校を出た。
そして電車を乗り継ぎ向かう場所は、私の生まれ育った施設だ。
会議室―――――
「先生!!どういうことですか!!」
「久遠…。」
「ちゃんと説明してくれよ…先生!!」
「倉原…。わかった。ちゃんと話すよ。お前らは春瀬……香凛の友達だからな。実は―――――」