君に恋した
放課後―――
中村を家に呼び出した。
「お前、こんなボロいところに住んでたのか…。」
『お金が無いんだから仕方ないじゃん。って言うか、それはどうでもいいの。』
「どうでもよくないだろ。女の一人暮らしは危ないぞ。もっとセキュリティの『もう!!なんか親父っぽい!!大丈夫だってば!!』
「そりゃ、お前からしたら、俺は親父だろ!!10歳も年上なんだから。」
『たしかに……ってそんな話しはどうでもよくて、私と先生が兄妹なのはわかった。教頭から戸籍見せてもらったし、おばちゃんも言ってたから…』
「なぁ香凛…」
『なんかキモい。』
「キモい言うな。いいだろ、兄貴なんだから。」
『なんか複雑。』
「それよりさ、俺の予想と違うんだけど。」
『なに?予想って。』
「もっと騒ぐと思ってたし、こんなに簡単に受け入れるとは思わなかった…。」
『だって、受け入れるしかないじゃん。それに、血の繋がった家族がいたこと……嬉しかったんだ。おばちゃんも美桜も家族だけどさ…。』
「そうか…俺は何を悩んでたんだろうな……」