君に恋した


「とりあえずさぁ蓮君に今の気持ち伝えといたら?」







『今の気持ちか…。』








「蓮君、待ってると思うよ。」









『わかった。』









――――
―――
――







「香凛!!」







『………。』








「は、話ってなに?」








『……長谷川里奈と付き合ってないんだってね…。』









「うん。」








『私ね……。』








「も、もしかして、俺フラれちゃう?」








『え?いや…そうじゃなくて…まだね…れ、蓮のことよく知らないし、私、長谷川里奈が言ってた通りで親いなくて…本当はね"もう蓮は私のこと嫌いになったんじゃないかな"って思ってたの……。』








「なんで?」







『今まで、親がいないせいで、バカにされていじめられてきたから…。』







「俺は、そんなことで人を判断したりしない。」




< 138 / 292 >

この作品をシェア

pagetop