君に恋した
―――
授業をサボって、屋上で空を見上げながら、くだらないこと考えてる。
『はぁ……。』
出るのはため息ばかり。
その時―――
ガチャ
ドアの方を見ると…
「あ、ここに居たんだ。」
『何か用?』
「うん。」
『何?』
「この間捨てられてた子犬いたじゃん?あいつ引き取ってくれる人見つかったんだ~。」
『え?』
「あの後、近所に犬好きのおばちゃんがいてさ、連れていったら、飼ってくれるって言ってくれたんだ。」
『そうなんだ…よかった。』
「今度一緒に会いに行こうよ。」
そう言って、隣に座ってくる。
『行かない。』
少し場所を移動する。
「そっか―。」
二人の間になんとも言えない風が吹き抜ける―――