君に恋した
『今日、どうしても一緒に帰ってほしいんだけど…。』
少し控えめに言ってみる。
「だ・か・ら!!ダメ!!」
『……鈴原さんに聞いてないんだけど。彼女面しないで…。』
少しイライラして、強い口調で言う。
「あんただって違うじゃない。」
こちらを睨みながら言ってくる。
「私、言ったよね?蓮君を苦しめるなって。好きでもないくせに何なの?」
「鈴原、お前何言ってんだ?俺がいつ苦しいって言った?」
少しイラっとした口調で言う。
「ねぇ……蓮君…。私!!蓮君が好きなの!!どうしたら私を好きになってくれる?私なら蓮君にそんな顔させない!!」
「え?」
驚いた様子の蓮。
教室にいる生徒が注目している。
「私と付き合って!!お願い!!蓮君の彼女になりたいの!!」
蓮君に抱きつきながら、涙ながらに叫ぶ鈴原奈々。
私のなかで何かが音をたてて切れた。