君に恋した
「香凛。キスしていい?」
『え!?』
「嫌?」
『嫌じゃないけど……。』
私の返事を聞くと、蓮は顔を近づけてきた。
その時、この間の放課後の教室で見た光景を思い出した。
『ちょ、ちょっと待って!!』
あわてて蓮を止める。
「ん?どうした?」
『この間、鈴原さんとキスしてなかった……?』
「はぁ?してないけど……あ、もしかしてあの時のことかな?」
『?』
「なんか、コンタクトがずれたとか、目にごみが入ったとか騒いでたから見てやったんだよ。」
マジですか……よくありがちな勘違いをしていたんですね。私。
『そうなんだ…。』
「もしかして、香凛ヤキモチ?」