君に恋した

お兄様の怒り



「今日は誕生日だから、倉原とゆっくりしてこいよ。外泊は許さないけどな。」







『遅くなってもちゃんと帰るから。』







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そんなやりとりを思い出し急いで服を着る。








蓮も急いで着替えている。







「俺もちゃんと家に帰そうと思ってたんだけど、予想外なことに…。」







甘い空気から一変、もう二人には焦りしかない。








恐る恐るメールを開く。





"今どこにいる!!"
"外泊は許さん"
"倉原ぶっ殺す"







『ひぃ…』







思わず変な声を出す。







「どうした?…………。」








私の携帯を見た蓮が固まる。







『わ、私一人で帰るから……。』






「嫌。俺も行くよ。………死ぬ覚悟で……。」






遠い目をして笑う蓮。







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