君に恋した

悲しみ



必死に抵抗するも、うまく体が動かない。





「春瀬さん……僕は春瀬さんが好きなんだ…。倉原なんかに渡したくない…。」







鈴木くんの行動はエスカレートしていく。







「香凛!!大丈夫?」






美桜が保健室に入って来た。







鈴木くんの力緩んだすきに、突き飛ばす。






ドン






「うわっ」







情けない声を出す鈴木。







そして、保健室を飛び出した。








「香凛!!ってか鈴木。あんた香凛に何してた?」








――――
―――
――






夢中で家まで走る。







熱のせいで頭がクラクラする。








『……はぁはぁ。』







ガチャ





バタン







自分の部屋に座り込む。





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