君に恋した

過去の傷



小さい頃は、両親が居ないことにたいして、からかわれたりした。



――――
―――
――




『ねぇ!!一緒に遊ぼうよ!!』



小学校にあがって、たくさん友達がほしくて、色々な子に声をかけていた。



「香凛ちゃんと遊ぶなって、お母さんに言われてるから…やだ。」




『え?』




「香凛ちゃんって、なんでお母さん居ないの?お父さんもいないんでしょ?」


『………。』



「家のお母さんが言ってたけど、香凛ちゃんはいらない子なんだって!可哀想~。」



『………。』



「みんな行こ!!」



「「うん!!」」



バタバタ――



『うっ、うぅー…ヒック』



子供は残酷だ。



悪気があるのか、ないのかわからないが、まだ小さかった私の心はすごく傷ついた。




「香凛、二人で遊ぼ。」



『ヒック…うん…。』



美桜も同じような体験をしていた。



それから、必要以上に人と関わるのをやめた――――




< 23 / 292 >

この作品をシェア

pagetop