君に恋した
「………。」
『多分、水族館行ったとき。』
「そうなんだ。」
『うん。』
「最初俺嫌われてたもんな。」
『初恋の人に似てたからね。ほら、私初恋にいい思いでないから。』
私の言葉に蓮が反応した。
「……初恋のやつどれ?」
『え?えっと……この人。白石真人。』
「こいつか。」
そう言って、蓮は少し不機嫌になった。
『どうしたの?』
「なんかムカつく。」
『え?』
「香凛のファーストキスもバージンも俺のものだけど、初恋はこんなやつにとられたと思うと……。」
『初恋って言っても、ちゃんと話したこともないし。蓮、ヤキモチ妬きすぎ。私は、ファーストキスもバージンも蓮にあげられてよかったよ。』
「香凛…。」
『だって、蓮の初めては私じゃないもん。』
「キスは初めてじゃないけど、俺、女抱いたの香凛が初めてだよ。」
『え!?』