君に恋した
『私、帰る。』
「あぁ。」
『蓮、行こ。』
「うん。先生、さようなら。」
蓮と二人で学校を出る。
「香凛、大丈夫?」
『大丈夫。今更親とか言われても知らないし。』
「そうだよな。」
学校から少しあるいたところに、私の両親と名乗る人たちがいた。
『………。』
「あ…香凛。」
『行こ。』
「あ、うん…。」
蓮の腕を引っ張り無視して歩き出す。
「ちょっと待って!話を聞いて!」
その言葉を聞いて、立ち止まる。
『話って?今更私に何の話があるって言うんですか?』
冷たい目で、母親を見る。
「ごめんなさい。香凛の気持ちも考えずに…『いい加減にしてください!!』
「………!!」
『私はあなたたちを親なんて思いませんから!!』
そう言って、走り去る。