君に恋した
数日後――



「美桜ちゃん元気でね。」



と施設の百合おばちゃんが言った。



「はい。」






「香凛ちゃん、いつでも遊びに来てね。」




『はい。』




美桜の新しいお母さんがそう言ってくれた。




「じゃぁね香凛。」




『ばいばい。』





「そろそろ行きましょ。」



「うん。」




そうして、美桜は新しい家族のもとへ行った。





――――
―――
――




一人、部屋に戻って思わず泣いてしまった。




美桜と2人部屋だったから、美桜の荷物がなくなってすっかり広くなった部屋。




それから、しばらく泣き続けた――――




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