君に恋した
『私は……。』
二人がじっと私を見る。
『私は…一緒には暮らしません。』
「………。」
『私はずっとあなたたちを恨んでいました。』
「「………。」」
『勝手に産んで、都合が悪くなったら捨てて。ふざけんなって思いました。』
「………。」
『何度も、産まれてこなければよかったって思いました。生きてる意味なんてないって…。でも、今は違います。今は産まれてきてよかったと思ってますから。』
「…っう……ごめんなさい。」
『今、私は幸せです。なので、あなたたちも私たちのことは忘れて幸せになってください。』
「俊哉、香凛…。二人とも立派に育ったな。」
「そうですね。今更もう遅いわよね…。」
『産んでくださってありがとうございました。』
「「………!!」」
私たちの両親は泣き出してしまった。
『最後にひとつだけ聞いていいですか?』