君に恋した
「香凛おはよ。」
『おはよ。』
蓮たちが登校してきた。
4人で談笑していると…。
「最後のHR始めるぞ。」
おにいちゃんが来た。
「連絡は以上。廊下に並べ。」
――――
―――
――
高校に入学した頃は高校なんて面倒くさいって思ってたけど、この高校に来て、本当によかったと思う。
だって、蓮に出会えたから。
初めて私を愛してくれた人。
チラッと蓮の方を見る。
そして、左手の薬指にはめられた指輪に視線を移す。
自然と笑みがこぼれる。
蓮に初めてあったときはあんなに嫌いだったのに、今は信じられないくらい大好き。
思い出を振り返っていると、おにいちゃんがマイクのところにいた。
クラスの生徒の名前を呼んでいく。
「久遠美桜。」
「はい。」
美桜が立ち上がる。