君に恋した

「香凛、おはよー!」

顔をあげると、幼馴染みの、久遠美桜(クドウミオ)が前の席に腰かける。

『おはよー。』


「相変わらずテンション低いなー!」


美桜とはずっと一緒に育ってきた。


学校では美桜としか話さない。


「いつも、そんな風に愛想悪いから友達できないんだよ。」


『別に友達なんていらないし。』


友達なんていらない。


愛だ、恋だ、友情だ。


そんなもの必要ない。


人はすぐ人を裏切る。



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