君に恋した
長谷川里奈とは小学校が同じだった。
中学は別だったけど。
私の心に傷をつけた張本人。
"まさか同じ学校だとは"はこっちの台詞だ。
「ちょっと~久しぶりの再会なのに~」
『………。』
「蓮君。こんな子に構ってないで行きましょ。」
倉原蓮の腕を組んで歩き出す。
「ちょっと待てよ。俺は香凛ちゃんに用があんの。」
「何よ。用って。」
『私にはないから。』
一人、校舎に向かって歩き出す。
「香凛ちゃん待って!!」
「ほんと、嫌な子ね。」
そう呟いてたとも知らずに…