君に恋した

「どうぞ。」




そう言ってお茶を出してくれる。






『ありがとう。ねぇおばちゃん。あの子…』







「咲ちゃん?咲ちゃんは半年前にここに来てね、母親に"少しの間預かってもらいたい"って言われて、預かってたんだけど迎えに来ないの…。」







『……。』





「でも、咲ちゃんは迎えに来るって信じてるの…。」







『そっか…。』







「香凛ちゃんはどうしたの?」







『おばちゃん、私、どうしたらいいかな…?』








「何があったの?話してごらん。」






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