野球部のあなたとあたし
「沙弥、帰ろ~」


今日一日朝の男がムカついてムカついて頭から離れない。


こういう日は、早く帰って寝るに限る!


「疲れたあ~」

「あたしあの男許さない!」

「わかったわかった」


今日一日中その男のことばっかり言ってたから、さすがの沙弥も呆れ気味。


「あ、野球部」


沙弥が指差す方向に、坊主で背が高い人達がたまっていた。


「あ、そだ」


ぱんと、沙弥が手を打った。


「どうかした?」

「美那、ついてきて」

「え?」

沙弥があたしの腕をぐいぐい引っ張って、野球部のたまっているところへ歩いていく。



沙弥…何をする気?

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