野球部のあなたとあたし
「ねえねえ、木戸くん」
沙弥が同じクラスの木戸くんに声をかけた。
「山本と真岡?なに?」
いきなり女子に話しかけられて若干困惑気味の木戸くんも沙弥はお構いなし。
「今日の朝さ、美那自転車で野球部の人とぶつかって、怪我しちゃったの。でもその人『死んで男に転生しろ』って吐き捨てて行っちゃったんだって。そいつ、誰か知らない?」
「さ、沙弥!怪我はしてない!」
確かに擦り傷は作ったけど、今は痛くないし。
てゆーか、なんで洗いざらい話すの!?
「まじで?そりゃー野球部の名が下がるぞー」
「あ、あの、怪我はそこまでしてなくて……」
「でもいくらなんでも女子に対して失礼だよなあ」
「そんな毒舌の奴うちにいたか?」
や、やっぱり野球部じゃなかったのかな……。
「あ、あの、やっぱり人違いなのかもだから……。野球部じゃないかもだし」
そう言って、沙弥の腕を引っ張って帰ろうとした時。
「よう。何してんのー?」
野球部の人達の背後から、もう1人の野球部の人が現われた。
「あああああーっ!!」
沙弥が同じクラスの木戸くんに声をかけた。
「山本と真岡?なに?」
いきなり女子に話しかけられて若干困惑気味の木戸くんも沙弥はお構いなし。
「今日の朝さ、美那自転車で野球部の人とぶつかって、怪我しちゃったの。でもその人『死んで男に転生しろ』って吐き捨てて行っちゃったんだって。そいつ、誰か知らない?」
「さ、沙弥!怪我はしてない!」
確かに擦り傷は作ったけど、今は痛くないし。
てゆーか、なんで洗いざらい話すの!?
「まじで?そりゃー野球部の名が下がるぞー」
「あ、あの、怪我はそこまでしてなくて……」
「でもいくらなんでも女子に対して失礼だよなあ」
「そんな毒舌の奴うちにいたか?」
や、やっぱり野球部じゃなかったのかな……。
「あ、あの、やっぱり人違いなのかもだから……。野球部じゃないかもだし」
そう言って、沙弥の腕を引っ張って帰ろうとした時。
「よう。何してんのー?」
野球部の人達の背後から、もう1人の野球部の人が現われた。
「あああああーっ!!」