野球部のあなたとあたし
思わず指を差して叫んでしまった。
「さっきの超毒舌男!」
「え?夏川が?」
野球部のみんなが夏川と呼ばれた男の方に振り向いている。
困惑しているみたい……。
でも、あの顔立ちと背丈は間違いなく朝の……。
「夏川、おまえ真岡に言ったのか?」
「うわっ。野球部の恥」
「でも夏川が言うなんて意外~」
「てゆーか謝れよ~」
「すみませんでした」
いきなりあたしの前に立って、夏川が深々とお辞儀をした。
「……へ?」
「朝はいつも機嫌が悪くて、チャリぶつかって、イラついてて……。でも後々考えてみたら、女だったしさすがに言い過ぎだったかなって……。ほんとにすみませんでした」
「え、いや、あの、き、気にして……ないから……。謝んなくても」
いざ謝れると、許してしまうあたしに、沙弥が呆れている。
「まあ確かに夏川って、朝に弱いよな」
「まあ仕方ないっちゃ仕方ない」
野球部の人達も納得してるみたい。
「男に転生しろなんて言ってごめん。本心じゃないから」
「あ、そうなの……。本心じゃないなら、大丈夫だから」
とりあえず安心。
本心で言われてなきゃ、あたしは傷つかないから。
そこまで弱い人間じゃない。
ひたすらごめんと謝る夏川くんを、ちょっぴり可愛いと思っているあたしがいた。
「さっきの超毒舌男!」
「え?夏川が?」
野球部のみんなが夏川と呼ばれた男の方に振り向いている。
困惑しているみたい……。
でも、あの顔立ちと背丈は間違いなく朝の……。
「夏川、おまえ真岡に言ったのか?」
「うわっ。野球部の恥」
「でも夏川が言うなんて意外~」
「てゆーか謝れよ~」
「すみませんでした」
いきなりあたしの前に立って、夏川が深々とお辞儀をした。
「……へ?」
「朝はいつも機嫌が悪くて、チャリぶつかって、イラついてて……。でも後々考えてみたら、女だったしさすがに言い過ぎだったかなって……。ほんとにすみませんでした」
「え、いや、あの、き、気にして……ないから……。謝んなくても」
いざ謝れると、許してしまうあたしに、沙弥が呆れている。
「まあ確かに夏川って、朝に弱いよな」
「まあ仕方ないっちゃ仕方ない」
野球部の人達も納得してるみたい。
「男に転生しろなんて言ってごめん。本心じゃないから」
「あ、そうなの……。本心じゃないなら、大丈夫だから」
とりあえず安心。
本心で言われてなきゃ、あたしは傷つかないから。
そこまで弱い人間じゃない。
ひたすらごめんと謝る夏川くんを、ちょっぴり可愛いと思っているあたしがいた。