野球部のあなたとあたし
家に帰って、ベッドにダイブした。


散々当たり散らした割には、あっさり許しちゃった……。


あたしが意地張ってめんどいことになるよりはマシかな。


夏川くんも謝ってたし。



それにしても、朝も思ったけど、けっこうかっこいいな、夏川くんて。


背も高いし、優しい顔をしている。

あれはけっこうモテるんだろうな……。


野球うまいのかな?


明日木戸くんに聞いてみようかな……。



~♪~♪~♪



制服のポケットから着信が鳴った。


これは、メールか……。

沙弥かな。


メールボックスを見ると、知らないアドレス。


迷惑メールとか?


恐る恐るメールを開く。


『朝はほんとにごめんな。

朝は弱いって言うと言い訳みてーだけど、本心じゃなかったんだ。

初対面なのにいきなり文句言ってごめんな。

とにかく、ほんとにごめん。

夏川 悠』


夏川くんから……。


誰かからあたしのアドを聞いたんだろう。


メールでも謝ってくれてる。


あたし、そんなに傷ついてたわけじゃないのに。


逆に悪いと思ってしまう。


優しいんだな。


『大丈夫だよ。気にしてないから!』


それだけ送った。


ものの一分もしないうちに、返事がきた。


『ならよかった。ほんとに悪かったよ。
それとさ、真岡さんて7組だよね?』


夏川くん、メール続けるのがうまいな。


『そうだよ。木戸くんと一緒!』


いつの間にかメールは真夜中になるまで続いていた。


今まで男子とは何度もメールはしていたけど、夏川くんは他の男子とは違うって思った。


メールをしてて、すごく楽しいと思った。
< 13 / 59 >

この作品をシェア

pagetop