俺様スギルあたしのだぁりん
雫side
いきなり腕を捕んで急に走り出す熊谷…。 速い…あたしついて行けない…。
「ちょっ…熊谷!速いって…つか…れ…た」
「んぁ?あ…あぁ…ごめん…」
何?どうしたのよ…ホントわかんない…
「何よ…何でこんな事するのよ!」
「ごめん…」
何…?熊谷いつもと違う…
いつもの熊谷なら あぁん?とか言ってくるのに…
「ねぇ…」
「ごめん…やっぱ何でもねぇ…」
?そーいって来た道を戻って行く熊谷。
ホント何ょ…気になるじゃない…
あたしも熊谷の後ろについて元来た道を戻る。

―学校に着くと…
『雫!あんたどこ行ってたのよ!おかげでこっちは大変だったんだからね!ホントに……ってどうしたのよ?何で…あんた泣きそうな…顔してんのよ…』
泣きそうな顔?あたし…そんなの…してないよ
だけど、さっきの熊谷の悲しそうな顔が頭から離れないんだもん…。
何であんな顔するのよ…
心配するじゃない…
「ううん♪何でもないよ♪さ、戻ろうか」

あたしが自分の気持ちに気付くまでそう時間はかからなかった…

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