ダンデリオン*リング ~真心の愛~
「俺、下に行って菓子と飲み物持ってくるから。
 綾斗何がいい?」

「えっと、コーヒーでいいよ」

「OK~、わかった」

そのまま浩史は部屋をでて、下に降りていった。

殺風景でもないが、男の部屋という感じだった。

青い、空のような色のカーテン・・・。

あいつも結構いい趣味してるんだ。
昔は野球小僧だったのに・・・・。
人間はやっぱり成長するんだ。


あれ、そういえば隣の家・・・まさか。確か亜美の部屋?
だったりしないよね?

彼女の家が隣であることを思い出して、

僕はカーテンのかかっている窓に近づいた。

そして、鍵を開けて窓をひらいてみると・・・・


ガラガラガラガラガラガラ


・・・・・・・・。


家と家の幅が約50cm位しかなかった。

この距離だと、お互いの家を行き来することが出来る距離だ。

浩史と亜美の部屋も隣同士だなんて・・・・。
何だか、少しうらやましい気分がした。


「おい、綾斗お前何窓あけてるんだ?
 隣の家クロミの家で、そこの
 目の前の部屋もクロミの部屋だぜ」

「へえ、そうなんだ」


何とか僕は平静を装っていたが、何故かイラついた。
この気持ちは一体・・・・。




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