ダンデリオン*リング ~真心の愛~
博がトレイにお菓子と飲み物を持ってきた。

起用に足でドアを開けていた。

「ほら、コーヒー。
 じゃ、さっそくノート写させて下さい。
 綾斗!俺のノートも見ていいから。
 社会限定だけどな?」

社会限定って自慢できるのかい?
浩史は勉強すれば、頭は悪くはないのだ。

「いいよ。見せてもらわなくても。
 僕は宿題と予習しておくから。
 はい、ノート」

さっそく浩史にノートを数冊渡した。
学校のノートをよくクラブ友達にも貸してくれと言われるが、
あまりノートを汚されるのが嫌で、
コピーならいいよという条件で貸したりすることもある。
まあ、僕のノートを見た所で結構細かく書いていないから。
復習用として家にもう一冊ノートがあるのだ。

「へへ、サンキュー!
 えーっとまず最初は現国にするか」

「赤文字の所はマークしときなよ。
 テストで出る確率高いから」

「マジデか?!
 赤文字は重要っと!ありがとな」

「どういたしまして」


さて、僕も数学にとりかかろうかな。

あれ、このノート・・・・・。


亜美のノートじゃないか!?


「浩史、なんでここに亜美のノートがあるんだい?!
 君、もしかして盗んだんじゃないだろうね?」


なぜ浩史の部屋に亜美のノートがあったあのか疑問に思った。
幾ら幼馴染でも、ノートの貸し借り位はするものなのか?
浩史はやっぱり亜美のことを頼っているんだ。

「誰がクロミのノートなんて盗むかよ!
 今日の英語のノート貸してもらった。
 学校の帰りに。綾斗が来る前まで時間があったから。
 ノート写してたんだよ」

「そうだったのか・・・。
 疑ってすまない。でも、亜美に返さなくていいのか?
 彼女だって勉強するだろう?」


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