ダンデリオン*リング ~真心の愛~
二人で歩いて場所を移動した。

雨が降っていることもあって、

屋上付近の階段に二人は来ていた。


ここなら、大丈夫か。

健太は由香より一段下に立っている。

よし、勇気を振り絞って!!

「あの、佐野さん。
 君のことが好きです。
 だから、俺と付き合ってください」


「えっ?」

~~~~~~~~~~~~~~~~~

(好きです、付き合ってください)

~~~~~~~~~~~~~~~~~


何回も聞いた言葉。

悲しい別れの原因に繋がる言葉。

私は今度こそ、悲しい思いをして、
恋なんかしたくない。

今日いきなりあった人を好きになんか、
なれない。

お互い、面識もないはず・・・。

もう、『別れ』かこりごり。



「芦原くん、ごめんなさい。
 私、あなたのことも知らないし、
 いきなり好きって言われても、
 お付き合いできないので」


あれ、俺そく振られてる?
なんでだ?
無敗の俺がまさか!?


「佐野さん、俺のこと知らないなら、
 付き合っていけば分かるって!
 なあ、だから付き合ってくれない?」


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