ダンデリオン*リング ~真心の愛~
「お金持ちじゃないよ。 
 別にたいした所じゃないし、
 あんまりこの頃使ってないから、
 別荘使っていいって親が言ってくれたから」

「そうなんだ」

はへー、と暑さにやられて、
頭がポワワンとしている百合子。

隣では、うちわぱたぱたと扇ぐ梨乃。

由香も夏ばて気味だった。


「いやー、何年ぶりだろう。
 亜美と一緒にあの別荘に行くの」

「もう、浩史。昔話はいいから。
 あのね、別荘がある場所なんだけど、
 太平洋側の●●●なの。
 電車で1時間位かかるけど、
 海があって、結構いい所だよ?」


「で、今回の提案者 綾斗から一言どうぞ」

どうやら、夏休みに計画を立てて、
旅行に行くつもりだったようだ。

「え、いきなりふらないでよ、梨乃。
 一応僕が言いだしっぺなんだけど、
 日帰りで海にでも行こうって話しなって。
 そしてら、亜美が別荘があるから、
 泊まりがけいかない?
 って話になったんだ」


「なので、別荘に2泊3日位でどうかなと
 考えています。参加できないひといる? 
 クラブ合宿とかあるでしょ?」

誰も返答しる者は出てこなかった。


皆行けるってことか!
よかった。あの別荘使われてなくて、
もったいないばかりだったし。



 
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