ダンデリオン*リング ~真心の愛~
住宅街を歩いている、二人。

まだ朝のためか、あまり人が道を歩いて

いない。


「浩史、今日は絶好の旅行日和だね。
 ねえ、何か言うことない?」

「え?言うことって
 何をいうんだよ?」


亜美に問いかけられても、

答えを導きだせない浩史。

女の子がお洒落していることに、

気がついていない様子だ。

長年、幼馴染だったせいもあってか、

気の利いた言葉一つも思い浮かばない。


「もう、浩史。彼女に対して、今日は
 かわいいな、とか普通言うもんでしょ?
 私、そんなにいつもと変らないかな?」

もー、と言いながら少し剥れる亜美。


あ、亜美今日は気合を入れてお洒落してる
し、綺麗なのはいつもだけどな。

全然、気づいていなっかた。

俺、彼氏としての自覚低いのか?

いや、よく見ると
亜美が綺麗すぎる位なんだよな。


モデル風な格好、清潔感のある服。

幼馴染の感覚が、まだ残っているんだ。

俺達、恋人だもんな。

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