ダンデリオン*リング ~真心の愛~
真夏の太陽が二人に降注ぐ。


暑い、暑い夏、恋人の二人も熱々、とまではいかない。


二人は歩く、駅へと向かうために。


浩史と亜美は、小学生の頃の話をしながら、

並んで歩いている。


「ねえ、浩史。今日は本当に大丈夫なの?
 由香には連絡してないけど。
 えっと、健太君だったけ?」


浩史のクラブ友達の、芦原健太君。

由香にお熱というか、情熱的な男子がいるのかな?

イタリアの男の人、みたいな?
少しだけだけどさ。


「亜美、お前健太のことがやっぱり気になるか?」

「当然。だって一度告白して、ふられてるのに、
 浩史に頼んでまで、由香のこと聞いてきたんでしょ?」


由香と健太君以外に、他にも友達が来るし、
大丈夫ってことにしとこう。


「悩む私も神経質ぎみ、かな?」


「まあ、健太は悪さとかしない奴だから、
 亜美もわかってくれて、旅行に行くの
 了解してくれたんだろう?」






< 168 / 177 >

この作品をシェア

pagetop