ダンデリオン*リング ~真心の愛~
「亜美ちゃん、お箸置いてどうしたの?食べないの??」

由香は亜美が箸をおいて、回りをきょろきょろと見回していたので、
何事かと思ってしまった。


「えっとー、実はここのファミレスに私のお兄ちゃんがバイトで働いているの。
 今日出勤日だったから、クーポン券貰えないかなーと思って・・・・」

「それでお兄さんを探してたの?お兄さんホール係かな?」

「両方やってるの。今日は平日だから今の時間帯はキッチンにいるのかも」

おにいの奴今日はキッチンなのか。
いつもはホールが多いのに、うまくあえるかな?
携帯もロッカーにおいてるだろうし、
厨房にいるの呼んでもらうかな・・・・。


「亜美ちゃんのおにいさんがココでアルバイトしてるんだ」

「うん、そうです。ちなみに私と兄の二人兄弟です」

「お兄さんは大学生なの?」

「うん、今年で2回生。経済学部に行ってるの」

「そうなんだ。私は一人っ子なんだ。だから兄弟はいないの」


由香ってやっぱり一人っ子だったんだ。
結構のほほんとして性格だから、もしかしたらとは思ったけど。
兄弟だと喧嘩すること多かったなー。
今はもうお互いそんなことないけど。

「面倒だけど、携帯にかけても留守電だったからちょっと行ってくるね」


亜美は一言そういうと、厨房の方に向かった。



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