Cigarette Choco -曖昧な関係-
「ん、ごめん…ありがとう」
楓は何度も頷きながら涙声で呟く。
そんな彼の姿に私の涙腺は、もう緩みっぱなしで…
はたから見た私たちはどんな風に写っているんだろう、
なんてそんなこと考えてる余裕なんてない。
私が大好きな楓は【 家 族 】をもった。
きっとそれは人生で一番幸せな時間。
色々たくさんのことがあって、
それを乗り越えていけるんだ。
サナさんがとても羨ましい。
こんな素敵な人と家庭が築けるなんて。
私もいつか……
心から好きな人と、そんな時間を作りたい。
目を潤ませながら笑みを浮かべる楓を見ながら、そんなことばかり思った。