しょーと*しょーと
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1―→幼なじみとの恋






平田雅紀

高校2年生です。



俺の好きな人は



まるで自分の部屋にいるみたいに
俺のベッドの上でくつろいでるこの子。

幼なじみの、柏木美來。



『美來〜』

「なに〜」

美來は読んでいる雑誌から目を離さずに返事をした。


『好き〜』

「あんたはそれしか言えんのか」

『冗談だと思ってる?』

「はぁ?
冗談じゃなかったらなんなのよ」


……………本気だっつの。



「だいたいねぇ、高校2年生の男が
好きな子が自分のベッドにいて
我慢できるわけないでしょう?」



……いや、お前女だろ。

…ってか。



『じゃあ、我慢しなくていい?』

「はぁ!?」


あ、やっとこっち向いた。




『俺、前から必死に我慢してんだけど?』


俺は美來が寝転んでいるベッドに近付いた。
美來は驚いて起き上がる。


「ちょっと、雅紀。
さっきの訂正。

高校2年生の男子は好きな子じゃなくてもそういうことしたいと…」

『俺は美來じゃなきゃ思わない。』

「雅紀!?
あんたの真剣な顔とかおもしろすぎるからやめて!!」


………失礼な奴。



『美來』

「な…なに」

『好き』

「…」

『冗談じゃないってわかった?』

「……わかんないよ」

『まだわかんないの?』


俺がベッドの近くにしゃがんで言うと、


「…」


美來は少しだけ沈黙して、


「ちゅーしてくれなきゃ…わかんないよ」



って言った。










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