ありがちな恋
外にはとてもきれいな夕陽が広がっていた。
マンションに一軒家、この町にあるもの
全てがきれいな夕陽色に染まっている。

「きれいだな、夕陽」

「…うん」

「俺、夕陽好きなんだよな。
やさしい色してるし」

「私は、嫌いだな」

「なんでだよ」

「…だって、日が沈むと家に帰らなきゃ行けないんだよ?
もっと…お兄ちゃんと遊びたかったから沈まなきゃいいのに
っていっつも思ってた。だから沈む夕陽は嫌い」

確かにこいつは夕陽の中泣いたりしていた。
まだ遊びたい~とそんなことをいいながら。
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