ありがちな恋
「…ここ…どこ?」

「お前の部屋だろどうみても」

「…なんで私の部屋?」

愛奈が目をこすりながら答える。

「愛奈が電車の中で寝て、俺らの町に
着いたのに起きないから、おぶって
ここまで帰ってきたんだよ」

「え?ご、ごめんね?その…重かったでしょ?」

「重かったぞ」

「…ごめんね。グス」

「お、おいなんで泣くんだよ」

俺は慌てた。ていうか誰でも慌てるよな
泣きだしたら。

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