ありがちな恋
「ねぇ健くん。…好きな人とかいるのかな?」

二人でカキ氷を食べているときに空が
唐突に聞いてきた。

「多分…いるのかも知れない」

自分でも分からない。

「ねえ誰?」

自分の気持ちすらはっきりしてないのに
言う気にはなれなかったので適当にはぐらかみる。

「誰でもいいだろ」

「ねぇどうなの?」

「そういうお前はどうなんだ?」

「私は……いるよ」

マジかよ。こいつにか。

「それはね……け「お~いお兄ちゃん!」

いきなり愛奈がやってきた。
何か聞きそびれたけど別にいいか。

「金魚黒の奴とれたよ!どう・すごい?」

「いや俺でもとれるし」

俺は自慢する愛奈に向かっていってやった。
そうすると卓也が

「マジかよ。俺なんか普通のすら
とれなかったぞ」


< 193 / 197 >

この作品をシェア

pagetop