ありがちな恋
「お!結構うまいな!すげえじゃん愛奈!」

愛奈はうれしそうに

「えへーそうでしょ」

その笑顔はやっぱりまぶしかった。ホント分かりやすい奴。
褒めるとすぐ顔の筋肉が緩む。

「それにしても、なんでいきなり料理しだしたんだ?」

「・・・お兄ちゃんに喜んでもらうためだよ」ボソボソ

「え?なんて?」

「女子高生になったからだよぉ!ほら!あれだよ!
料理できないとお嫁にいけないでしょ!」

「そうかそうか。お前の旦那さんは幸せになれるだろうな。
こんなうまい料理が食えるんだから」

「う、うん。そうだね」

褒めてるのに複雑そうな顔をしている愛奈。

「なんで、そんな顔してるんだよ?」

「べ、別に何でもないよ?」

「そ、そうか。まあ早く食おうぜ」

「そうだね」

その後は二言くらいかわすくらいで二人の
昼食は終った。こいつといると楽でいいよな。
沈黙が全く苦痛じゃないからな。
その後は予鈴のチャイムが鳴ったのでお互いの教室に
帰った。一緒に帰る約束をしながら。
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