ありがちな恋
「だから、みんな知ってるの!あなたがあの
お・に・い・ちゃ・んのことを好きなこと。
ついでに言うと家が隣で幼馴染みなこともね」

他の女子がさらに言う。

「だからこのクラスの全員であなたのことを応援することに
したの。だから頑張って」

教室の隅で男子が泣いている。

「くっそ。高橋狙ってたのに!」ボソボソ

「お、俺もだよ。なんなんだよあの先輩かなうわけねぇよ!」ボソボソ

「やべ、目から汁が・・・」ボソボソ

それほどに愛奈はかわいいのだ。美人というわけではないが
100人いれば100人振り返るくらいに。

会話は女子のほうに戻る。
愛奈は驚いた顔で、

「え?じゃあみんな知ってた上で休憩時間のとき
キャアキャア言ってたの?」

「そ!そうゆうこと!」

「かっこよすぎてびっくりしたのは本当だけど・・・」ボソボソ

愛奈は入学2日目にしてこのクラスになれてよかったと
思った。

「みんな・・・!ありがとう、ありがとう!」

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