ありがちな恋
目の水たまりはなくなったようだ。

「う、うん!それでいい!じゃあレッツゴー!」

愛奈はうれしそうだ。

「・・・ごっこじゃなかったらいいのにな」ボソボソ

「愛奈」

「な、何!もしかして聞こえてた?」

「い、いや聞こえてないが」

なぜか愛奈はほっとしている。だがなぜか
イタズラする子供のような顔になった。

「聞こえてればよかったのに」

「なんて言ったんだ?」

「お兄ちゃんの悪口♪」

ツインテールを揺らしながら愛奈は笑っている。
俺の手を引きながら歩いている愛奈はどこか
戦場に赴くようなオーラがただよっていた。
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