ありがちな恋
入学して浮かれていた一年生も学力テストを
前に苦労していることだろう。・・・かくゆう俺も
苦労している。愛奈は勉強が苦手だから、またおばさんに
家庭教師を頼まれた。俺は日ごろから勉強をしているので
問題がないし、おばさんの頼みとあっては無碍にはできない。

「ねぇ~、勉強なんかせずに遊ぼうよ~」

どうも愛奈は勉強する気が失せたようだ。
どうすれば勉強をしてくれるのだろうか。

「ダメだダメ!勉強しろ!赤点とって追試受けたくないだろ?」

「そうだけどー。・・・せっかく二人きりなんだし」

訳が分からん。

「二人きりだからってどうしたってんだ。昔からそうだったろ!」
< 38 / 197 >

この作品をシェア

pagetop