駆ける…キミト共に
「あ、あれ……俺、あれ…はは…は…」

言葉にならなかった。
(俺は馬鹿だ。
自分で命を絶とうとして…他人の命をも脅かしてしまった)

途端に、背中から虫が這い上がって来る様な感覚に襲われた。

すると、先程の隣の警察官が
肩に手を…そっと置いた。

城山の中で、何かが弾けたのは この時だった。

「うわああああ」

パトカーの中で、涙を流した。
自分は大罪を犯した。
命を捨てようとしていた自分が…馬鹿だった…
< 15 / 271 >

この作品をシェア

pagetop