駆ける…キミト共に
涼子は、もうその場に倒れて…

ただいま、ただいま…

と、言い続けていた。

上向き様になり、
漸くそれに気づく。

「ほら」
と言って見せたそれは、
家族を繋ぐ
御守りだった。

裏には、家族全員の写真が入っている。

まだ…千切れずに残っていた。
貼り付けてある紐を、ほどき
涼子に手渡した。
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