駆ける…キミト共に
自分の仕事場の机にある写真の
縮小版だが…

それでも、これが今の
自分達を繋ぐ唯一の糧であった。

三波も、溜め息をつきながら泣いている。
卓も、ハンドルなのかすら分からなくなったそれを
強く握り締め、泣いていた。

御守りは、家族を繋ぎ止めておく
御守りだったらしい。
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