駆ける…キミト共に
「兄さん!」

樋口は、城山を
兄さん と呼ぶ。

理由は単純に、年が城山の方が
上だからである。

しっかりしたスーツに
天秤のバッジが目立って光っていた。

「いよいよ、明日になった訳だけど
大丈夫?」

「ああ。少し緊張するけど…」

「兄さん、気ぃ緩ませないでよ?」

「その兄さん、ての
厄介じゃ無いか?」
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