駆ける…キミト共に
――仕事帰りの道はいつも辛い。

特に、この様な仕事になると帰宅時間が深夜になる

だなんて事は、よくある話であった。

車が、軽く悲鳴を上げる様に

その日、城山の心も悲鳴を上げていた。
(もう…限界かもしれない)

城山は、車のミラーに吊り下げてある
御守りを裏返した。

全体的に紫で、黒い字で「御守り」
とだけ書いてある。

しかし、裏返すと
小さな写真が貼り付けられている。

そこに写っていたのは、まだ輝いていた…あの日々の姿だった。
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