駆ける…キミト共に
それからまた、随分と時間が経った。

城山は、取り敢えず
被害者の子を心配していた。

「あの子…大丈夫…かな」

話題が重いためか、やや気乗りしない
島田もトーンが低くなる。

「どう…っすかねぇ…?」

「あの子…自殺しようとしたんですかね」
言ってから、
しまった
と思ったが 島田は特には何も言わず
「う~ん。
最近の子供とかは
よく分からないっすから。
本当に…」

そして、無の空間がこの存在を嘲笑うかのように
部屋に停滞していった。
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