駆ける…キミト共に
「……ん?」
それを見た途端に背筋が凍った。

「ごめんなさい…」
と、涼子は言った。
それしか言えなかったのだろう。
背中は震えていた。

「あ…え?」
そこには、涼子たちの本籍地、東京の住所が書かれていた。

涼子の実家は、そう言えば東京にあったはずだ。
きっと、そこにいたのだろう。

そして…全くもって認めたくも無い
文字の羅列。

一番上には、これ見よがしに

「 死 亡 届 」

と書かれていた。
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