駆ける…キミト共に
「そして今度は、
自分の子供に何も出来無いまま
俺はあの世に送り出しちまった…

ごめんなぁ、涼子…
俺、どうして良いか…もう分かんないよ…

でもさ…でも…
俺、
今…父親らしい男だよな?」

頬が引きつっている。

「誰より、俺ぇ!
、父親らしいよなぁ?」
「うん。あなたは、世界一の…唯一の…あの子の父親よ?
…あたしでも、勝てっこ無いもの…
ずるいよね…いつもそうやって…
あたしを泣かせるんだから…」
…涼子も、静かに泣いていた。
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