駆ける…キミト共に
声の主は当然、社長の鎌田、と言う人だった。

会社はとても小さいので、社長自らが
夜も寝ずに、会社に籠もって、切り盛りいる事もある。

タクシードライバーとして、城山が仕事をするのは
明朝から日付が変わるまでである。

なので、いつもの出勤時間より早く

と言う要求は、とても無理があった。

が、しかし……

俄かに、城山は思考を巡らせた。

「そうだ…今から、会社に行き、その途中で死のう」
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